
第14回小説ショコラ新人賞にご応募いただきありがとうございました。 厳正なる審査の結果、キラリ賞一名を選出いたしました。 次回も賞が出ることを期待しております。 |
◆書評◆
総評
今回、何を主軸にしたお話なのか分からなかったり、 設定のわりにパッとしない等、キャラの魅力が伝わってこない作品が多く見られました。 どうしたら魅力的なキャラを書けるのか、といった質問も寄せられることから、 悩んでいる人も多いのかもしれません。 解決案のひとつとして、以下参考にしてみてください。 《お話の軸とは》 これは「きっかけ」であり、お話の最後まで語られる言わば「テーマ」でもあります。 ■主人公が何かを決意する 例) ・インテリアデザイナーになる夢を叶えたい(午後9時からは恋の時間/夕映月子) ・のし上がって王様になりたい(傲慢王子と叛逆の花嫁/鹿嶋アクタ) ・騎士になって願いを叶えたい(猫の王国/犬飼のの) ■相手に目的がある 例) ・主人公と付き合うためにセンスを磨く(不機嫌なシンデレラ/千地イチ) ・主人公に自分と付き合ってほしい(酒は愚を釣る色を釣る/尾上セイラ) ・理想の花嫁を手に入れる(獅子王子と運命の花嫁/李丘那岐) もちろんこれが全てではなく両者に違う目的があったり等、 バリエーションはあります。 ただまずは一つ、目的が達成できたのかできなかったのかの過程を描くことを意識してみてください。 これだけでぐっと話にまとまりがでます。 《魅力的なキャラとは》 投稿作品において「なぜあえてその設定にしたの?」と思う設定が多いです。 無職・フリーター・売れないバンドマン・売春夫…等々、 わかりやすい社会的ステータスがある人に比べ印象が良くないため そのマイナス面を覆すほどの魅力や理由を示す必要があります。 もちろん社会的ステータスがある人でも、普通の人たちの設定であっても、 「普通から特別」にカテゴライズされるためには魅力的な部分が必要です。 ですが、その魅力を知っているのは著者だけのため、 「こうすれば魅力的になります」といったお手軽な解決方法はありません。 主人公は相手のどんなところにキュンとするのでしょう? 「ああこの人のこと好きだな」と思うのでしょう? 好きな人のことで、どんな風に悩み、悲しみ、、ニヤニヤしたり喜んだりするのでしょう? 反対に、主人公を好きな相手は「どんな主人公の姿」を見たいのでしょう? つつきまわして怒らせたい・喜ばせたい・嫉妬させたい…いろいろとあると思います。 二人の間に、事件という一石(変化のきっかけ)が投じられることで、 引き出される主人公(相手)の魅力とはどんなところでしょう? 困難に負けず前を向き続けるところ、自分だってつらいのに相手を労われるところ、 一緒のことで笑いあえるところ、相手の忠告を素直に受け入れるところ、 口では意地悪をいいつつも何だかんだ優しいところ…それぞれの考えるだけあると思います。 どんな文章ならそれらの魅力が伝わるのか。 その答えは世の中にあるたくさんの小説にあると思います。 自分が魅力的だと思うキャラを書いている方が、 どんなことを描写しているのかをよく見て、表現手法を学ぶと良いと思います。 ****************** 今回、ラブシーンのない方がちらほら見かけられました。 弊社刊行物を見ていただければわかる通りラブシーンは必須です。 最後までしているものを最低1回は入れてください。 個別評価シートは今月末に発送予定となりますので、 ぜひそちらも参考にしてみてください。 |
◆受賞作品◆
【大賞】
該当者なし
該当者なし
【佳作】
該当者なし
該当者なし
【奨励賞】
該当者なし
該当者なし
【期待賞】
該当者なし
該当者なし
【キラリ賞】
八束りん 「星が見えたら」
八束りん 「星が見えたら」
キラリ賞 ──── 賞品5千円分図書カード
八束りん「星が見えたら」(原稿用紙 150枚)
◆あらすじ◆
末期の胃がん患者である湊馬は、ある日不思議な夢を見る。
そこで出会った男は、生き物の気配のないその世界を220億年後の地球で、宇宙の膨張で滅亡寸前だという。
永遠に近い命を手に入れ病気の概念もない彼は、死を目前にする湊馬を羨ましがる。
はじめこそ腹を立てた湊馬だったが、彼が自分と同じ孤独を抱えていると知り…。
◆評価 C+◆
レベルの高い、とても読みやすい文章です。
ただ時間軸の切り替えがうまくできておらず読んでいて混乱しました。
生きるか死ぬかに主眼が置かれ過ぎてヒューマンドラマになってしまっています。
死んだ恋人に囚われている二人の関係が、傷の舐めあいから始まることは良いのですが、
過去に囚われ続け過ぎて、なかなか恋愛に発展せずもったいなく思いました。
主人公・湊馬のセンへの感情描写が少なくドラマ性に欠けます。
死んだ彼氏へのことがまだ好きだからこそ、キスされて後ろめたさを感じたり、
それでもセンに惹かれていくのを止められない等、心の揺れ動きが欲しかったです。
また未来人であるセンの性器は退化しており、ドラッグで疑似行為をしていますが、
BLにおいてラブシーンはとても重要なものです。
セックスの方法は現在と同じにし、かつ最初から最後まで描写しましょう。
◆あらすじ◆
末期の胃がん患者である湊馬は、ある日不思議な夢を見る。
そこで出会った男は、生き物の気配のないその世界を220億年後の地球で、宇宙の膨張で滅亡寸前だという。
永遠に近い命を手に入れ病気の概念もない彼は、死を目前にする湊馬を羨ましがる。
はじめこそ腹を立てた湊馬だったが、彼が自分と同じ孤独を抱えていると知り…。
◆評価 C+◆
レベルの高い、とても読みやすい文章です。
ただ時間軸の切り替えがうまくできておらず読んでいて混乱しました。
生きるか死ぬかに主眼が置かれ過ぎてヒューマンドラマになってしまっています。
死んだ恋人に囚われている二人の関係が、傷の舐めあいから始まることは良いのですが、
過去に囚われ続け過ぎて、なかなか恋愛に発展せずもったいなく思いました。
主人公・湊馬のセンへの感情描写が少なくドラマ性に欠けます。
死んだ彼氏へのことがまだ好きだからこそ、キスされて後ろめたさを感じたり、
それでもセンに惹かれていくのを止められない等、心の揺れ動きが欲しかったです。
また未来人であるセンの性器は退化しており、ドラッグで疑似行為をしていますが、
BLにおいてラブシーンはとても重要なものです。
セックスの方法は現在と同じにし、かつ最初から最後まで描写しましょう。
選外作品(B~E評価・以下順不同)
C評価
那月ヨモギ「Mr,DADDY」/深森崇子「俺が婚活したら、彼氏ができた」/やま「わたしをえらんで」
嬉野慈雨「今宵、インマの番に選ばれまして。」/高村「こわして、なおして」
下居新弥「戦うおよめちゃん」/永倉ミキ「Blue―奇跡と恋と魔法のお酒―」
春の屋そぼろ「最高のクリスマス」/北ミチノ「虹の小鳥は恋を抱く」
佐竹笙「丁寧に千切れば、きれいに舞うから」/高槻美帆「ゆめのつづき」
榎かなめ「ピーターパンの心臓の音」/保村紀南子「息子ごっこと恋心」/葉咲透織「臆病な牙」
いましろ夏伊「恋が咲く家」/浪樹栞「color」
那月ヨモギ「Mr,DADDY」/深森崇子「俺が婚活したら、彼氏ができた」/やま「わたしをえらんで」
嬉野慈雨「今宵、インマの番に選ばれまして。」/高村「こわして、なおして」
下居新弥「戦うおよめちゃん」/永倉ミキ「Blue―奇跡と恋と魔法のお酒―」
春の屋そぼろ「最高のクリスマス」/北ミチノ「虹の小鳥は恋を抱く」
佐竹笙「丁寧に千切れば、きれいに舞うから」/高槻美帆「ゆめのつづき」
榎かなめ「ピーターパンの心臓の音」/保村紀南子「息子ごっこと恋心」/葉咲透織「臆病な牙」
いましろ夏伊「恋が咲く家」/浪樹栞「color」
D評価
渡辺ミカド「限りなく透明に近い血」/経塚光「手をつないで、虹をこえて」/夕張夕「風の放浪者」
貴水慈雨「長い冬が明けて」/萩宮詩「忍ぶ恋の指輪」/桧蒼太「あれもこれも愛ゆえです」
東由桂「甘い恋を召し上がれ」/貴乃愛「好きだと奏でてくれないか?」/和島「たいらのなみだ」
丹羽渚「さんかくにはならない」/瑞河いとし「水面に写る過去と未来」
たいまつ「エターナル・プリンス」/万里「欠けた月こそ愛おしい」/市津真玲「梅雨の碧」
美央「バンドメンバー」/猫山りな「となりのへや」
渡辺ミカド「限りなく透明に近い血」/経塚光「手をつないで、虹をこえて」/夕張夕「風の放浪者」
貴水慈雨「長い冬が明けて」/萩宮詩「忍ぶ恋の指輪」/桧蒼太「あれもこれも愛ゆえです」
東由桂「甘い恋を召し上がれ」/貴乃愛「好きだと奏でてくれないか?」/和島「たいらのなみだ」
丹羽渚「さんかくにはならない」/瑞河いとし「水面に写る過去と未来」
たいまつ「エターナル・プリンス」/万里「欠けた月こそ愛おしい」/市津真玲「梅雨の碧」
美央「バンドメンバー」/猫山りな「となりのへや」
E評価
海堂紫「アリアンダスト」
ラズベリーパイ「悪役令息は婚約破棄されたのでスローライフをする予定だった」
海堂紫「アリアンダスト」
ラズベリーパイ「悪役令息は婚約破棄されたのでスローライフをする予定だった」
規定外
あまみや慈雨「横浜ラヴィアンローズ」/国造「Bad Blood」
あまみや慈雨「横浜ラヴィアンローズ」/国造「Bad Blood」