結果発表

第13回小説ショコラ新人賞にたくさんのご応募いただきありがとうございました。
次回も奮ってご応募ください!


◆書評◆



総評



今回、受賞作のない非常に残念な結果となりました。
ネタや書きたいこと自体は良くても、表現の仕方が今一歩だったり、
文章表現などは良くても、恋愛の過程がわからなかったりと、
高評価へ繋がらなかったように思います。
BLは「ラブ」がジャンル名に入っている通り、
常に恋愛をテーマにしなければなりません。
読者は主人公の人生の歩みを知りたいのではなく、
主人公の人生の中にある「恋愛ドラマ」だけが知りたいのです。
それを楽しむに足る背景さえあれば、話を理解できるため、
必ずしも主人公の詳細な過去は必要ありません。

そして以前、受と攻とのやりとりを大切に、と総評で書きましたが、
ただ会話させたり一緒にいるだけでは
二人の関係が深まることにはなりませんので注意してください。
展開が滞留するために読者は退屈してしまい、意味のないシーンとなってしまいます。
必ず、次の展開へつながるシーンにすることを心がけてください。

また共感性を大事にしてください。
エピソードの掘り下げが甘く、状況を説明しただけとなっていることがあります。
説明があるので理解はできますが、共感性に乏しく心に残ることはありません。
生きていたら当然感じる「喜怒哀楽」だけでは表現しきれない、
葛藤や煩悶、切なさ、自然とニヤけてしまう瞬間、心地よさ等々。
キャラがその時どういうことを感じ、何を考え、どんな行動を起こすのか、
経験談や想像を最大限に膨らませ、キャラにその感情を付与してください。
それだけでグッと心に迫るキャラになります。

***

せっかくの作品が規定外とならないよう、
応募規定と使用しているフォーマットをよく確認してください。
またネット小説のように行アキ(空白行)をたくさん入れている作品も見受けられますが、
通常の小説形態に修正したものをご投稿ください。
応募用紙の「総評で取り上げて欲しいトピック」は
応募作品の意見を聞きたいところを書く欄ではありませんので、ご注意ください。

ラブシーンの有無の質問が時折寄せられますが「必須」です。
弊社刊行物からも分かるとおり、ラブシーンは欠かせない要素であり、
重要な評価項目でもあります。

個別の評価シートを希望された方は、そこでの意見も是非参考にしてください。
次回のご応募も、楽しみにお待ちしております。


◆受賞作品◆
【大賞】
該当者なし

【佳作】
該当者なし

【奨励賞】
該当者なし

【期待賞】
該当者なし

【キラリ賞】
該当者なし

選外作品(B~E評価・以下順不同)


C評価
温井ちょも「愛があっても妊娠しませんっ」/愛木灯菓「境界線は飛び越えて」/沢城もと「遠恋夜想曲」
葉咲透織「恋愛詐欺師は愛を知らない」/北ミチノ「悪い仲間-Mara Junta-」
田中ライコフ「近距離恋愛」/さくましき「そばにいれたら」/結城まこも「もう一度好きになる」
いましろ夏「君がくれた茜の空」/ゆうきひと。「おかえりなさいと、ただいまと。」
喜多見春「サポートザウィーク」/石蕗ゆさな「真っ赤な鳥カゴ」/桐ちとせ「そんな夏があってもいい」
なないろ毛糸「……その声の導く先に、」/瑞河いとし「剣先を合わせる瞬間」/雫石ナツオ「夏奇譚」
来栖みさ「そのボタンを押さないで」/春日すもも「今日も、世界は僕に優しくない」
長月純子「レッサー博士とバルサミックムーンの夜」/柑子花乃「月が満ちるように君と」
辻宮円「歪な関係」/榛原ちはや「いつか夢で見たように」/花巻さわ「いつかあなたと出会う部屋」

D評価
桧蒼太「手を繋ごう」/晩木ゆずぽん「ビッグファミリーの王子様」
まゆみまな「レンズの向こうはスカートの中」/中原里由宇「も・れ・る」
中原里由宇「彼はもう夢を見ない」/桜井直樹「最高の親友、最低の恋人」/黎「fatcher」
Pain「巡愛」/さとみ「シャングリ=ラ」/喜多島自由「私とあなたの素顔」
十織愛深「オレのここ、王子でも有効ですか」/真内ショウ「富士で桜の花を一緒に」
亀甲小天「犬の平和は世界の平和」/月里有希「HAPPY ENDの続きは?」
衣吹密「ワールドイズビューティフル」/佐東ひらひら「少年の恋、大人の足踏み」
桜木日菜「白い密室」/伽野せり「がっつくロミオと逃げるジュリオス」
あまみや慈雨「ヤンキーちゃんと仮面ちゃん」/山和希「君に触れて、僕に触れて」
弓矢あたる「河童BL」/志賀雅基「記憶の彼方で愛してる」/だんご虫「一尺二寸」
雨音さつき「アロディニア」/綿央「わたしのクロラ」/景杜キナリ「最後のピース」

E評価
桐谷キコリ「空の海」/斎藤渉「気になる二人」/朱華凛「茜色に染まる」
可密列ほよ「大江戸悲喜交々」

規定外
ネコヤマネコタ「月が翳る前に会いに行く」/乃ノ太郎「俺の耳にもひみつをわけて」
雨薗あかね「たとえ天が落ちようとも」


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